初秋のある日

清音さんけものみち

夏休みが終わっちゃったなあなんて思ったのがつい先日の気がするけど、夏休みどころか彼岸花の時期も終わりましたねえ…

どんなに暑くても冷夏と言われる年でも、お彼岸の頃にいつの間にか咲いている彼岸花。川沿いの土手や歩道の片隅、と結構いろんなところで見かけます。

どちらかと言えば好きな花。
が、ここ数年は彼岸花を見ると哀しくなると言うことに、先日気づいた。
秋頃から翌春くらいまで体調もメンタルも落ち気味で、低空飛行が続く数ヶ月。そのスタートが彼岸花の時期だなあと。


2017年9月のある日の夕方、ふと思いついて今は亡き愛猫の清音さんを抱っこして家の前にある彼岸花を見てた。
その日は1日とても天気の良い日で、夕方には空がピンク色に染まっていたっけ。
その不思議な色に染まる清音さんの顔。清音さんも騒ぐでもなく、遠くを見つめてた。
普段外に出す事なんてなかったんだけど、ひとりと一匹で穏やかな夕暮れを過ごした、わずか数分のこと。

その後一旦部屋に戻ってカメラを持って彼岸花の写真を撮りにいったのだった。

翌11月に清音さんが急死。12歳だった。
当時の対処は後悔が残るものばかりで、思い出すと息ができなくなるくらいしんどい。

それから半年くらい仕事もちゃんと行っていたし、土日に出かける事もあったと思うんだけど、ずっと霧がかかったみたいになってて記憶があまりない。
その間の仕事関係の資料を見ても覚えがないくらい💧

一緒に彼岸花を見た日からあっという間の事で、豆腐メンタルなわたしの記憶の中でセットになってしまったんだと思う。
彼岸花の季節ね、ああ、もうすぐ清音さんがいなくなってしまう…を毎年繰り返している。

生きてる時から妖怪ぽくて、しっぽが分かれるまで生きるんだと思われてたのにな。
目で語る猫だったので、もしこんなわたしをどこかから見てても何も言わずに「仕方ないやつだなあ」と冷めた目でいるんだろうな。
もしくは陰からそぉーっと近寄ってかかとに飛び掛かるタイミングを狙ってるかもね(牧羊犬か)

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